この記事はClaudeの原案を元に書かれています
Claudeを使っていると必ずぶつかる壁があります。それは「新しいチャットを開くと、さっきまでの会話を全部忘れている」ということ。
ChatGPTには会話の途中から枝分かれして続きを別チャットでやれる「ブランチ機能」があります。残念ながらClaudeにはこれがありません。
そこで作ったのが今回紹介する「セッション跨ぎスキル」です。Claudeのメモリー機能をちょっと工夫して使うことで、別チャットでも「あの話の続き」ができるようになります。
セッション跨ぎスキルって何?
ひとことで言うと、Claudeとの会話の状態を保存して、別のチャットで復元できるスキルです。
例えばこんな場面:
「さっきのチャットでWebアプリの設計を相談していたけど、チャットが長くなってきたから新しいチャットで続きをやりたい」
普通にやると、新しいチャットのClaudeは何も覚えていません。もう一度最初から説明し直す必要があります。
このスキルを使えば、前のチャットで「セッション跨ぎ セーブ」と言うだけで会話の要点が保存され、新しいチャットで「セッション跨ぎ ロード」と言えば続きから再開できます。
前提:Claudeの「スキル」と「メモリー」
このスキルを理解するために、Claudeの2つの機能を簡単に説明します。
スキルとは
Claudeには「スキル」という公式機能があります。特定のタスクの実行手順をSKILL.mdというファイルにまとめてClaudeに読み込ませることで、決まった作業を何度でも正確に再現できる仕組みです。
今回の「セッション跨ぎスキル」は、自作のスキルの1つです。
メモリーとは
Claudeには「メモリー」という機能があり、ユーザーの好みや情報をチャットを跨いで記憶できます。通常は「私はPythonをよく使います」のような個人設定を覚えてもらうための機能です。
設定 → 機能 → 「メモリー」から確認が可能です。
使い方
操作は超シンプルです。コマンドは4つだけ。
セーブする(チャットAで)
会話の途中で、こう言うだけです:
「セッション跨ぎ セーブ」
するとClaudeが今の会話内容を自動で要約し、メモリーに保存してくれます。保存が完了するとパーツ数(何分割で保存したか)を教えてくれます。
ロードする(チャットBで)
新しいチャットを開いて、こう言います:
「セッション跨ぎ ロード」
Claudeがメモリーから保存済みの会話状態を読み出し、文脈を復元してくれます。ここから前のチャットの続きとして会話ができます。
その他のコマンド
| コマンド | やること |
| セッション跨ぎ セーブ | 会話を要約してメモリーに保存 |
| セッション跨ぎ ロード | 保存した会話を復元(保存データは残る) |
| セッション跨ぎ ロード 削除 | 復元して、保存データも消す |
| セッション跨ぎ 削除 | 復元せずに保存データだけ消す |
基本は「セーブ」→「ロード」の2つだけ覚えておけばOKです。使い終わったら「ロード 削除」でメモリーを解放するのがおすすめ。
仕組み
裏側でやっていることは意外とシンプルです。
セーブ時
Claudeが会話の内容を自動で要約します。要約には以下の情報が優先的に含まれます:
・今取り組んでいるタスクや目的
・決まった仕様や方針
・直前の会話の流れ
この要約を1エントリー最大500文字に収めて、メモリーに [session-1/3] のような形式で保存します。長い会話の場合は複数パーツに分割されます。
ロード時
メモリーからセッションデータを全件取得し、パーツ番号順に結合して会話の文脈を復元します。Claudeが「前回はこういう話をしていましたね」と要約を伝えてくれるので、そこから続きを始められます。
シングルトン方式
保存できるセッションは常に1つだけです。新しくセーブすると前のデータは上書きされます。RPGのセーブスロットが1個しかないのと同じですね。
注意点
実験的な機能なので、いくつか注意点があります。
注意すること
メモリーの上限に注意
Claudeのメモリーは最大30エントリーまで。セッションデータが枠を占有するので、使い終わったら削除しましょう。
長期放置は非推奨
Claudeの自動メモリー生成(約24時間ごと)によって、セーブした内容が変更・削除される可能性があります。セーブしたら早めにロードするのが安全です。
完全な再現ではない
会話を要約して保存するため、情報のロスは避けられません。長くて複雑な会話ほど再現精度は落ちます。
公式機能ではない
メモリーの公式想定外の使い方なので、Claudeのアップデートで動作が変わる可能性があります。
まとめ
ココがおすすめ
「セーブ」「ロード」の2語で使える簡単さ
別チャットで会話の続きができる
チャットが長くなりすぎる問題の解消に
スキルをインストールするだけで直ぐに使える
スキルファイルは以下を確認してね↓
ダウンロード もしくは以下からコピペ
## スキル名
session-branch
### 説明
セッション跨ぎの擬似ブランチ機能。会話の途中状態をメモリーに保存し、別チャットで復元することでチャッピーのような枝分かれを擬似再現する。シングルトン方式(同時に1セッションのみ保存可能)。トリガー:「セッション跨ぎ セーブ」または「セッション跨ぎ ロード」。
### スキル内容
# セッション跨ぎスキル チャッピーのような会話ブランチ機能を擬似再現するスキル。 会話の途中状態をメモリーに保存し、別チャットでロードして続きから再開できる。 シングルトン方式:保存できるセッションは常に1つだけ。 ⚠️ **実験的機能** — メモリーの公式想定外の使い方のため、自動メモリー生成による上書きリスクあり。 --- ## トリガー | コマンド | 動作 | |----------|------| | `セッション跨ぎ セーブ` | 会話を要約してメモリーに保存(上書き) | | `セッション跨ぎ ロード` | 保存済みセッションを復元(削除しない) | | `セッション跨ぎ ロード 削除` | 保存済みセッションを復元して削除 | | `セッション跨ぎ 削除` | 保存済みセッションをメモリーから削除(復元しない) | --- ## エントリー形式 ``` [session-N/T] 内容... ``` - `N` : パーツ番号(1始まり) - `T` : 総パーツ数 例(3分割の場合): ``` [session-1/3] タスク:セッション跨ぎスキル設計。目的:チャッピー的枝分かれ擬似再現。... [session-2/3] 決定仕様:シングルトン方式。セーブ/ロードは明示的のみ。500文字/エントリー。... [session-3/3] 懸念:自動上書きリスク、30エントリー圧迫。次:配置して動作確認。 ``` --- ## セーブ手順 ### 1. 既存セッションの確認・削除 `memory_user_edits view` で `[session-` から始まるエントリーを探す。 あれば全件削除してから新しく書き込む(上書き)。 ### 2. 会話を要約・分割 以下の要素を優先度順にコンパクトに要約する: **必須(常に含める)** - 現在取り組んでいるタスク・目的 - 決定済みの仕様・方針 - 直前の会話の流れ(最後の数ターン) **任意(余裕があれば)** - 未解決の課題・懸念点 - 次にやるべきこと 1エントリー = 最大500文字。超える場合は複数エントリーに分割。 ### 3. メモリーに書き込む `[session-N/T]` 形式で全パーツを順に書き込む。 ### 4. ユーザーに通知 セーブ完了後、パーツ数とロードコマンドを伝える。 --- ## ロード手順 ### 1. メモリー確認 `memory_user_edits view` で `[session-` から始まるエントリーを全件取得する。 0件の場合はその旨を伝えて終了。 ### 2. パーツが揃っているか確認 `[session-1/T]` から `[session-T/T]` まで全部あるか確認。 欠損がある場合はユーザーに警告して中断する。 ### 3. 順番通りに結合 パーツ番号順(1, 2, 3...)に内容を結合し、会話コンテキストを復元する。 ### 4. 復元した文脈を宣言 復元した会話の状態を簡潔に要約してユーザーに伝え、続きから再開する。 ### 5. 削除オプション `セッション跨ぎ ロード 削除` の場合のみ、復元後に削除手順を実行する。 `セッション跨ぎ ロード` のみの場合は削除しない。 --- ## 削除手順 ### 1. メモリー確認 `memory_user_edits view` で `[session-` から始まるエントリーの行番号を全件特定する。 ### 2. 後ろから順に削除 行番号のズレを防ぐため、**番号の大きい順**に `memory_user_edits remove` を実行する。 ### 3. ユーザーに通知 削除完了を伝える。 --- ## 注意事項 - メモリーの30エントリー上限に注意。セーブ中は枠を占有するため、ロード後は必ず削除する。 - 自動メモリー生成(24時間ごと)により、セーブ内容が変更・削除されることがある。長期放置は非推奨。 - 要約は情報ロスを伴う。複雑な会話ほど再現精度が落ちる。 - セーブ/ロードは必ず明示的なコマンドでのみ行う。自動セーブはしない。